〒031-0823 青森県八戸市湊高台4-15-23 アルス湊高台C棟B(白銀駅・陸奥湊駅から車で10分)
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膝の痛みは、成長期であればオスグット、ご年配の方だと変形性膝関節症、スポーツ現場であればオーバーユース(使い過ぎ)など幅広い年齢層や環境下で起こっており、特に膝のお皿周囲や内側に痛みを訴える方が臨床現場で多く見られます。
多くの病院や治療院では、患部への電気・マッサージ・湿布や大腿四頭筋の筋トレを行っているようですが、なかなか改善が見られないというお話をよく耳にします。
改善が見られないとなると、膝の機能障害が進行し、階段の昇降や歩行時などで痛みが生じて日常生活に悪影響を及ぼします。
重症化(変形など)してしまうと、手術の可能性も高まるため、早期の対応が必要となります。
なぜ膝の痛みが改善していかないのか?
それは、”患部に問題があることが少ない”からです。
ここでは、なぜ膝の痛みが起きてしまうのかを解剖学の視点から学びましょう。
膝の痛みを改善させるためには、膝の構造を知ることが重要です。
膝関節は、大腿骨・脛骨・膝蓋骨(膝のお皿)で構成されており、上と下からサンドイッチされた”中間関節”です。
これらの骨が、スムーズに関節運動を行うことで、膝の屈伸が可能となります。
しかし、痛みが起きてしまうということは、患部だけではなく、膝関節を構成するどこかに不具合が起きているのではないか?と考えることもポイントになります。
上であれば”大腿骨”、下であれば”脛骨”
大腿骨は、骨盤と関節を構成することで股関節を形成し、脛骨は、足部と関節を構成することで足関節を形成します。
つまり、膝の痛みの改善には、股関節や足関節を評価する必要があるということになります。
大腿骨と脛骨の関節面の凹凸
左図:膝屈曲脛 → 脛骨内旋
右図:膝伸展時 → 脛骨外旋
膝が伸びている状態(伸展)では、大腿骨は少し内旋(内捻り)し、脛骨は”少し外旋(外捻り)”しています。
そして足部は、少し外を向いた状態になります。
これは、大腿骨と脛骨の関節面の凹凸の関係によるものです。
また、膝蓋骨が”やや外側に位置”することで大腿骨・脛骨を安定させ、正常な位置関係を保ちます。
そこからもう少し踏み込んだお話をさせていただくと、大腿骨頭 ー 膝蓋骨の中心 ー 足の第2趾が、ライン上に並んでいることが正しい位置とされています。
このライン上にあることで、靭帯(前十字靭帯など)も適度に緊張し、より関節の安定性が高まります。(骨支持ができている状態)
しかし膝に痛みがある方は、足部や膝蓋骨が内側に向いていたり、脛骨の外側変位や外旋変位が見られ、関節の位置関係が崩れている傾向にあります。
正面から見た際に、足部が前方を向きます。
これは、大腿骨と脛骨の関節面の凹凸の関係が解除されたことが要因で、膝蓋骨の中心から脛骨のラインが一直線に並びます。
しかし膝に痛みがある方は、足部や脛骨が”内旋”や”外旋”しているなどの特徴が見られ、正常な位置や運動が崩れてしまっている状態が見られます。
※なお、股関節を固定することで下腿の位置関係が把握でき、下腿を固定することで股関節の位置関係を把握することができます。
大腿骨に対して脛骨が”やや内旋(内捻り)”し、足部は”内側”に向きます。
そして、膝蓋骨が”やや内側に変位”するため、靭帯は弛緩し、膝関節は不安定になります。
しかし膝に痛みのある方は、足部や膝蓋骨が外側へ向いている・過剰に内側変位しているなど正常な位置から崩れてしまっている傾向にあります。
ポイント:赤いライン
大腿骨頭・膝蓋骨の中心・足部第2趾に重心が乗ることで骨性の支持ができ、膝関節が安定して筋への負担が抑えられます。
内反膝(がに股・O脚):股関節外旋・脛骨内旋・膝蓋骨外側
外反膝(内股・X脚):股関節内旋・脛骨外旋・膝蓋骨内側
日常生活における膝関節の運動には、
股関節運動が深く関わっています。
膝を曲げる際には、”股関節を曲げる”運動が行われ、膝を伸ばす際には、”股関節を伸ばす”運動が行われます。
もし股関節の位置が変わっていたり、筋の硬さなどで可動域の制限があると、膝に掛かる荷重位置がズレてしまうため、痛みに繋がってしまいます。
例えば股関節が内旋していると、脛骨は外旋(捻れの法則)し、膝蓋骨は内側に変位してしまうため、膝の外側に圧縮ストレス、内側に牽引ストレスが掛かります。
逆に股関節が外旋していると、脛骨は内旋し、膝蓋骨は外側に変位してしまうため、膝の内側に圧縮ストレス、外側に牽引ストレスが掛かります。
膝の内側が痛い特徴の多くは、がに股・O脚です。
つまり、圧縮ストレスによる痛みと考えられます。
このような場合、股関節であれば、外旋の改善がポイントになります。
筋であれば、”大殿筋・梨状筋・中殿筋後部”などになります。
これらの筋は、股関節を外旋させる作用を持っているため、これらの筋が硬いことで膝の痛みに繋がっているのであれば、施術の対象になります。
逆に、膝の外側が痛い特徴をあげると、内股傾向になっていることが多く、内旋の改善がポイントとなってきます。
関わる筋としては、”内転筋・大腿筋膜張筋・小殿筋”などが、代表的なものになります。
もちろん他にも股関節の筋はあり、筋が硬いことによる問題なのか、弱って使えていないことによる問題なのかを評価しなければなりません。
内股であっても、膝の内側に痛みが出る方もいらっしゃいます。
そういった場合、膝の内側を走行する”閉鎖神経”や大腿神経の枝で膝周囲に走行している”伏在神経”、”内側側副靭帯”などの靭帯にも目を向ける必要があります。
膝蓋骨周囲に痛みの特徴としては、太ももの前面・後面の筋の硬さや膝蓋骨の運動制限が関係していることが多々見られます。
よく、太もも前面のストレッチをされている方のお話を耳にします。
確かに太もも前面の筋が硬くなってしまうと、膝蓋骨の下あたりに痛みが出ます。
もし太もも前面の筋が直接硬くなっているのであれば、ストレッチで痛みの軽減が得られるかもしれませんが、他の要因によって太もも前面の筋が硬くなっているのであれば、いくらストレッチを頑張っても痛みは戻ってしまいます。
この場合、太もも前の筋を間接的に硬くしている他の要因を排除しなければなりません。
例えば、骨盤の前傾・後傾、殿筋群・ハムストリングスの硬さなどが関与していることがあります。
股関節の影響による膝の痛みは多岐にわたるため、検査・評価をする事が重要となってきます。
左図:股関節内旋・下腿外旋・膝蓋骨内側(ニーイン)、足部外方(トゥーアウト)※膝外側の負担増(内股)
中央:股関節外旋・下腿内旋・膝蓋骨外側(ニーアウト)、足部内方(トゥーイン)※膝内側の負担増(がに股)
右図:大腿骨~膝蓋骨中心~第2足趾が一直線上に並んでいるため、膝への負担が少ない。
足関節が背屈(屈曲)することで脛骨が前傾し、膝の屈曲運動が可能となります。
膝を曲げる際には、足関節を曲げる運動(背屈)が行われ、膝を伸ばす際には、足関節を伸ばす運動(底屈)が行われます。
そして、この足関節とバランスを保つために、下腿や大腿骨の位置が変わってしまうことが多々見られます。
例えば足関節が内側に捻れてしまう(内反・回外足)と、腓骨が下がって背屈制限が起きます。
内反・回外足になると、下→上に伝わる力(反力)が、下肢・下腿の内側を通るため、膝内側には圧縮力、外側には牽引力が掛かって下腿の内旋・大腿の外旋が起こり、”がに股”傾向になります。
逆に、足関節が外側に捻れしまう(外反・回内足)と、底屈制限が起きます。
外反・回内足になると、下→上に伝わる力(反力)が下肢・下腿の外側を通るため、膝外側に圧縮力、内側には牽引力が掛かり、下腿の外旋・大腿の内旋が起こって”内股”傾向になります(下の図参照)
足部の影響によって膝の痛みが起きている方の特徴として、偏平足・外反母趾・浮き指・繰り返された捻挫・外側重心などがあります。
足部は、立位時の体のバランスを補正したり、地面から伝わる力や情報を体幹へ送るスタート地点でもあるため、足部の問題が、上半身を含む体全体の問題へと繋がります。
膝の痛みには、足部からの影響も深く関与しています。
足関節が回内足・外反すると、下腿は外旋・股関節は内旋し、膝外側に圧縮ストレス・内側に牽引ストレスが掛かって、膝の痛みに繋がりやすくなります。
荷重時の痛みなのか?
非荷重時の痛みなのか?
によって、対応が変わってきます。
荷重時とは、力が加わった状態のことを言い、非荷重時とは、力が加わっていない状態を言います。
例を挙げるとすれば、立位の状態で膝の屈伸運動を行うのが荷重時、寝た状態で膝の屈伸運動を行うのが非荷重時です。
臨床現場における膝の痛みの多くは、荷重時に見られます。
階段の昇降・歩行・立ち上がり・しゃがみ動作などの運動は、荷重時に行われます。
その荷重時での膝の痛みに関わることが多いのが、股関節や足関節です。
骨・関節の位置関係が正常であれば、股関節側の上→下への荷重と足関節側の下→上への支える力がスムーズに膝を通過するため、膝の痛みが起きにくくなります。
しかし、大腿骨と脛骨の位置関係が崩れると、膝の特定部分へ荷重が集中して荷重を支えなければならないこととなるため、痛みへ繋がります。
ですから股関節と足関節を評価して、痛みと関係性のある原因を改善していく必要があります。
逆に非荷重時で膝の痛みが起きている場合は、膝関節に直接問題が起きていることが多いです。
例えば大腿骨・脛骨・膝蓋骨の関節や変形の問題、膝窩筋などの筋・脂肪体など。
そういった場合、関節の調整や膝関節を構成する筋に、直接的な施術が必要となります。
荷重時と非荷重時では、アプローチ方法が変わってきますので、膝ばかり施術しても一向に改善しないという方は、別の部分に目を向けることがポイントになります。
膝の痛みの多くは、変形などで膝関節が直接悪くなっていない限り、股関節や足関節の影響によるものが多いです。
曲げる時の痛みであれば、股関節屈曲・膝関節屈曲・足関節背屈、伸ばす時の痛みであれば、股関節伸展・膝関節伸展・足関節底屈という運動のどこかで問題が起きているという事になります。
ですから過去の既往歴を思い出し、自分の股関節・膝関節・足関節の状態を評価する必要があります。
”この痛みにはここを施術する”といったマニュアルはありません。
なぜなら、個人個人の身体・症状の状態が違えば、原因も変わってくるからです。
ここでは、がに股や内股で起こっている痛みのセルフケアをお伝えしたいと思います。
がに股の方の場合、女の子座りの姿勢で
30秒ほどストレッチしましょう。
内股の方の場合、あぐら姿勢で
30秒ほど上下に動かしましょう。
足首の内・外回しを各20回ずつ
行いましょう。
股関節に原因が考えられる場合、臀部の筋の柔軟性を高めましょう。
1)仰向けや座った状態で股関節と膝を軽く曲げ、足を開いたり閉じたりする
2)屈曲時で痛みがある方は、膝を曲げながら股関節をお腹に向けて曲げるなどのストレッチ(非荷重で膝に痛みがある場合は難しいかもしれません。)
また、がに股の方は、女の子座り(股関節内旋)をしてみたり、内股の方はあぐらをかいてみる(股関節外旋)などのストレッチをしてみるのもポイントです。
最初は痛みが出ると思いますので、少しずつ行っていきましょう。
無理に頑張っても結果がすぐ出ることはありません。
日々の継続が必要です。
足関節であれば、足首を回したり、足裏のマッサージなどで足部の筋の柔軟性を出しましょう。
膝の痛みに対して筋力不足と言われ、太ももの筋トレばかり行っている方をよく耳にしますが、痛みでできない方がほとんどのようです。
その場合、最初にすべきことは、痛みを取りながら関節本来の可動域を獲得することです。
なぜかというと、本来の関節の可動域が獲得できなければ、狙った筋に刺激が入らないため、筋トレの効果を得ることが難しいからです。
筋トレなどの運動療法は、身体や症状の状況によって必要な場合もありますが、それは自分の身体を知ってからです。
筋トレしても膝の痛みの改善が見られない場合、対応を間違っている可能性がありますので、別の視点から膝の痛みを考えましょう。
症状があるところに原因があるとは限らない!
膝に痛みがあるからと言って、膝に直接電気を当てる・湿布を貼る・痛み止めを飲む・揉んでもらうなど、あなたは”症状が出ている所だけに原因がある”と思っていませんか?
そのような考え方はやめましょう。
実際、膝の痛みが改善していますか?
症状が出ている所に繰り返し施術を行ったところで改善が見られないという事は、”そもそも症状があるところに原因がない”可能性が高いのです。
つまりあなたは、何が原因で膝が痛むのかも分からないまま施術を受けてしまっているのです。
たか接骨院は、全身に着目して整体を行っています。
全身を検査しながら施術を行っていくため、症状がある場所と原因がある部位に関係がないことをお伝えできます。
たか接骨院では原因だけを施術するため、膝の痛みが改善されていくのです。
たか接骨院 院長の佐々木です。
あなたのお悩みを解決します!
もし、上記のようなことをしても症状が改善していかない場合、あなた自身が対応できる状態ではない、別の原因による痛みであることが考えられます。
たか接骨院では、膝の痛みに対しても経験・知識が他院に比べて豊富にあり、詳細な問診と検査で全身から原因を見つけます。
そこからお伝えできることは、症状のある所に原因があるとは限らないという事。
今まで色々なところに通ったが改善しなかったという方は、原因を見つけられない施術家に出会っていた可能性があります。
施術は、筋・内臓・頭蓋・関節・神経・血管を使ったオーダーメイド整体で、原因に対して正確に施術を行っていき、身体の状態と日常生活の問題点をお伝えさせていただきます。
また、あなたのライフスタイルを考慮し、生活指導をはじめとする日常での立ち方・座り方・体の使い方・セルフケアもお伝えします。
たか接骨院の整体で、健康的な身体を一緒に作りましょう。
膝の痛みでお悩みの方は、ぜひご検討ください。
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